
ひとつひとつの部材の繋がりが、強風に対しての備えと安心をお約束します。
様々な種類の既存防水層上にガムクールを施工する場合、
その固定強度が耐風圧性能を左右します。
右図のように試験体を作成し、引張試験機にて接着強度を測定する。
試験方法
・引張速度:100mm/ 分
・測定温度:20℃
・接着面積:16cm2 n=5
断熱材「ギルフォーム」と乾式パネル「バリボード」の接着剤の固定強度を確認します。
左記に準ずる(コンクリートには水性プライマーAS を塗布)
機械的固定工法では、アンカーがいかに強固に固定されているかが、風圧に対してひとつのポイントになります。
下図のように試験体を作成し、引張試験機にて引き抜き強度を測定する。
コンクリートブロック(圧縮強度24N/mm2)に各種アンカーを固定し、建研式引張り試験器で引抜強度を測定する。
固定強度に関して金属製のディスクやアンカー類に比べ、強度的に劣る部分がシートとディスクの接合部分です。
この部分の強度を確認しました。
下図のように試験体を作成し、引張試験機にて引き抜き強度を測定する。
クールスポットBに、AS ディスクとUP アンカーを打込み、万能引張試験機でシートの引張り破断強度を測定した。
また、20℃の飽和アルカリ水中に1ヶ月浸漬した後の強度も測定した。
シート(クールスポットB)の破断を想定した試験でも十分な引張り破断強度を確認できました。 また飽和アルカリ水中浸漬1ヶ月後も数値がほとんど変わらず、良好な結果となっています。
建物の屋根には、強風下において防水層を吸い上げようとする力(負圧)が生じます。防水層はその力に対抗しなればなりません。建築基準法に基づき、以下のモデルを用いて、負圧に対する耐風圧性能の検証をしました。
建物の高さ(H):30m
建物の短辺方向の長さ(a):50m
屋上勾配:1/50
基準風速:38m/秒
地表面粗度区分:Ⅲ
その他条件:都市計画区域内
②屋根にかかる風圧力は、以下の計算式により求められます。
W=q×Cf
・ W: 風圧力(N/m2)
・ q: 平均速度圧(N/m2)
・Cf: ピーク風力係数
※平均速度圧は次式によります。
q=0.6×Er2×Vo2
・Er : 平均風速の高さ方向の分布を表す係数
・Vo: 基準風速
(Vo は全国の市町村単位で細かく分類し、その土地で吹く風
の基準として30m~46mの8段階に区分されています。)
H:建築物の高さと、軒の高さとの平均
a’:平面の短辺長さ(a)とHの2倍の数値のうち、いずれか小さい数値
(ただし30mを超える場合は30とする)
※( )内の数値はウェットメントを使用した場合の数値/
※レイコーセメントとウェットメントの固定強度は、下地状況や諸条件により、規定の50%(200cm2 / ヶ所)しか接着面積を確保できなかったとして計算しています。 (レイコーセメント:14.7N/cm2× 200cm2 ウェットメント:31.9N/cm2× 200cm2)
※海岸沿いや高層の建物など強風にさらされる地域の建物では、風圧力が増加するため充分な安全率が確保できない場合があります。 この場合は、1m2 辺りのディスク固定数を増やす必要があります。
■固定割付例 例:短辺方向長さ(a’)=20mの場合
■コーナー部分拡大図 コーナー部、周辺部の固定パターンは、0.1a’および0.3a’の範囲の1列外側まで適用する。