設置上の留意点

ソーラーベース(基礎)には、風荷重・地震荷重・積雪荷重等、様々な力が働きます。
これらは、建物条件、架台の構造によって異なり、さまざまな方向に作用することを考慮しなければなりません。

耐力設計について

ソーラーベースに作用する力

架台の構造・基礎の配置によって、個々の基礎に作用する力の向き・大きさは異なります。

風荷重(順風)により
外力を受けた場合

風荷重(順風)により外力を受けた場合

風荷重(逆風)により
外力を受けた場合

風荷重(逆風)により外力を受けた場合

外の力

パネルや架台にかかる力の方向

ソーラーベースにかかる力の方向

基礎に作用する力は、架台の形状・性状により異なります。ソーラーベースに作用する力(風・地・積雪)については、架台設計者の責任のもと構造計算を行い算出してください。

ソーラーベースの耐力検討

使用する架台の構造計算によって求められた基礎に作用する力とソーラーベースの耐力とを比較・検討します。

基礎に作用する力は、多くの場合斜め方向の力として算出される為、その力の鉛直方向分力と水平方向分力に分解されて表します。

これらは分力となるので、分力が同時に作用するものとして、ソーラーベースの鉛直方向耐力と水平方向耐力を用いた耐力判定式に値を代入して耐力検討、安全性判断を行います。

ソーラーベースの耐力検討
ソーラーベースSの場合の検討例
ソーラーベースSの場合の検討例

ソーラーベースの耐力設計

製品本体を用いて、実際に力が作用する箇所に載荷した加力実験を行なっています。
得られた値を元に、十分に安全率を考慮し設計耐力値を設定しています。

設計耐力概念図
ソーラーベースの耐力検討
設計耐力加力試験
ソーラーベースの耐力検討
設計耐力範囲図
ソーラーベースS
ソーラーベースS
ソーラーベースW70
ソーラーベースW70
ソーラーベースVT
ソーラーベースVT
ソーラーベースD
ソーラーベースD
設計耐力
 ソーラーベースSソーラーベースW70ソーラーベースVTソーラーベースD
水平方向2.0kN5.0kN2.0kN1.6kN
鉛直方向6.0kN10.0kN5.0kN5.0kN

ソーラーステイの耐力設計

ソーラーステイの設計においても加力実験に基づき、十分な安全性を考慮したうえで
鉛直方向3.3kN、水平方向1.3kNをソーラースティL・Hそれぞれの設計耐力としています。

設計耐力範囲図
ソーラーベースの耐力設計
ソーラーステイ適応条件目安

設置の可否は、使用するバネルや設計条件によります。
ご検討の際には、設計条件および太陽光バネルの製品仕様書をご準備のうえ、ご相談ください。

⁨⁩※屋根端部からそれぞれ辺長の10%の範囲(2mを超える場合は、2mとする)に設置する場合、JS適用範囲外となります。

太陽光システム設置上のご注意

より安心安全に、太陽光発電を屋上に取り入れていただくための注意事項です。

アンカーの固定強度

  • 事前の引き抜き試験による固定強度の確認が必要です。強度不足の場合は再検討を行ってください。
  • ボイドスラブ・デッキスラブ等、アンカーの埋込みに必要な削孔深さが確保できることをご確認ください。
PV-FIX 種別固定用金具基準強度備考
ソーラーベースSPVアンカー 40・60・80・1002kN以上エポキシ樹脂接着剤不使用にて
確認すること
ソーラーベースW70PVアンカー W60・808kN以上
ソーラーベースVTソーラーステイアンカー
50・70・85・100
8kN以上
ソーラーステイ4kN以上
ソーラーベースDMRビス60-鉄骨厚2.3mm、または3.2mm

下地勾配

  • 下地勾配に沿って
    設置する

    下地勾配に沿って設置する
  • 極端な不陸がある
    場合には設置を避ける

    極端な不陸がある場合には設置を避ける
  • 棟をまたぐ
    設置は避ける

    棟をまたぐ設置は避ける
  • 谷をまたぐ
    設置は避ける

    谷をまたぐ設置は避ける

防水層への注意

  • 既築の建物へ設置する場合は防水層の調査・診断をおすすめします。
  • 防水層の劣化診断に基づき、必要があれば全面防水改修工事の実施をご計画ください。全面防水改修を行わない場合には防水保証の対象外となります。
  • パネル設置の際には、防水層を損傷しないよう十分にご注意ください。

太陽光システム設置範囲

JIS C 8955:2017
「太陽電池アレイ用支持物設計標準」適用範囲
「太陽電池アレイ用支持物設計標準」適用範囲
  • 設置床面からパネル最頂部までの高さは9m以下
「太陽電池アレイ用支持物設計標準」適用範囲
  • 地上高60mを超える場合は適用範囲外
  • 屋根端部からそれぞれ辺長の1/10(2mを超える場合は2m)は適用範囲外

日影

前後のパネルや屋上設置物の影がかからないように、設置スペースをご検討ください。

日影

他にもお探しですか