ビルコートSは、防水材として定評のあるアスファルトに、ゴム弾性を付与することで耐久性をさらに向上させた塗膜系防水材です。JIS A 6021(建築用塗膜防水材 ゴムアスファルト系)に適合する塗膜物性が得られます。反応硬化により、短時間で硬化し塗布回数を減らすことができます。
使用する材料はエマルション系で、煙、臭気などの問題や引火、火傷、中毒の危険がなく、換気のよくない屋内作業空間などでも安全に作業を行えます。
また、主要材料はホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆の認定を受けているため、屋内工事においても安心して使用できます。
狭くて施工のしづらい箇所や複雑な形状をした部分にも、塗布するだけで容易に防水層を形成でき、
しかも密着性に優れています。
ゴムアスファルトエマルションの水分と硬化剤が反応することで短時間で硬化し、厚塗りも可能です。
工期短縮が図れます。
ゴムアスファルト系塗膜防⽔
下地について
・下地コンクリートは打設後4週間を目安とし、乾燥状態を確認してください。
・下地の突起、粉塵やレイタンス、油脂分などは除去し、必要に応じ樹脂モルタルなどで平滑に仕上げてください。
・スラブの入隅は直角。出隅は3~5mmの面取りが標準で、通り良く仕上げてください。
・ドレン、貫通パイプ等は強固に取り付け、温水パイプはスリーブ管を設置してください。
材料の保管について
・ビルコートSはエマルション系です。凍結させないようご注意ください。
・材料は、5~40℃で直射日光の当たらない屋内に保管してください。
やむを得ず屋外に置く場合には、必ずシートを掛けて保管してください。
・BCマットPC、TLクロス等の繊維製品は、水に濡れないように保管してください。
施工時の注意点
・降雨や降雪、強風、気温が著しく低いなど気象条件の悪いときは施工を避けてください。
・施工完了後、硬化前に降雨や降雪にあわないようにしてください。また、立ち入らないようにしてください。
・通風の無い室内や高湿度の条件では硬化乾燥を良くするために、送風機等を用いて養生してください。
・屋外で施工間隔が2日以上開く場合は、塗り継ぎ部に水性プライマーC原液またはプライマーCRを塗布してください。
・小分けにして使う場合は、ビルコートSを事前に十分に均一混合してください。
・BCマットPCは浮きやしわにならないよう、ビルコートSを十分に含浸するよう流し貼りしてください。
また、重ね代は50mm以上としてください。
・屋内仕様で立上りを保護モルタル仕上げとする場合は、原則的にメタルラス類の端部を金物を用いて固定してください。
・施工環境(直射日光等)や下地環境(ジャンカやピンホール等)によって防水層にフクレが生じることがあります。
フクレを軽減するには、遮光養生や下地を平滑にするなどの補修が効果的です。
・水張り試験を実施する際は、施工終了後48時間以上を目安とし、完全に硬化乾燥していることを確認してから行ってください。