雨漏り対策の基本は、「適切な材料」と「正しい施工」
建物の雨漏り対策で大事なことの1つが「適切な材料を選び、正しい施工をする」ことです。
いくら性能の良い材料を選んでも、正しく施工が行われなければせっかくの防水性能がしっかり発揮できません。今回は、材料の性能をしっかり発揮させるための「正しい施工」がなぜ重要なのか解説します。
「正しい施工」とは?
雨漏り対策における正しい施工とは、材料の防水性能が十分に発揮できる状態に納めることです。
例えば、雨漏りの発生が多いサッシまわりでは、複雑な形状にもフィットする材料を選び、その材料を正しく施工することではじめて防水性能が発揮されます。
防水テープの場合
サッシまわりの雨漏り対策で使われる材料の1つに防水テープがあります。接着力の高いテープがしっかり密着することでわずかな隙間も確実にカバーすることができますが、ただ貼るだけでは性能が発揮できません。防水テープをしっかり密着させるための施工が必要です。
この写真は、アクリル板に防水テープを貼り、どのくらい密着できているかを裏側から見たものです。
密着度の低い部分が白っぽく見えていますが、隙間や貼りムラがけっこうありますね。これでは十分に密着しているとはいえません。もし施工時にこのような隙間があると、雨水の浸入経路ができてしまいせっかくの防水性能が発揮できません。
このように、一見しっかりと密着しているように見えていても実は粘着が弱かったり、均一に密着できていないことがあります。もし、実際にこのような仕上がりになっていたら、せっかく性能の高い材料を選んでも十分な効果が得られません。
こうしたばらつきが出ないよう、一定の品質に納めるために必要なのが「正しい施工」です。
正しい施工によって防水性能が発揮される
例えば防水テープを施工する際、確実に密着させるための工具として圧着具があります。専用の圧着具を使うことによってテープに効率よく力がかかり、防水テープと下地との接着力を高めることができます。
こちらは、合板にブチルテープを貼って異なる方法で圧着したときの粘着力の違いを比べたものです。圧着具を使う場合とそうでない場合で明らかに粘着力が違うことがおわかりでしょうか。普通に貼るだけの場合と圧着具を使用する場合では、粘着力に約3.6倍もの差が出ています。
このように、見た目では大きな違いがわからなくても、正しい施工がされているかどうかで後々の防水性能に大きく差が出ることがあります。適切な材料を選んで正しく施工することが雨漏り対策の基本、と覚えておきましょう。
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