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[インタビュー]海外でも評価されているTAJIMA床材 ~フィリピン篇
1919年に建築防水材メーカーとして創業した田島ルーフィング(以下「TAJIMA」)は、1949年に床材の開発をスタートしました。1953年には日本で初めてプラスチックタイルを製造販売し、1956年に発売した「プラスタイルP」通称「Pタイル」は大ヒットの末にプラスチックタイルの総称として広く普及し、今でも多くの人に親しまれています。日本における“塩ビ床材のパイオニア”として、さまざまな建物の空間づくりを足元から支え続けるTAJIMAですが、じつはその提供先は日本国内にとどまりません。アジアをはじめヨーロッパやアメリカなど世界各国の床でも採用されており、多くの実績があります。
今回はそのなかから、フィリピンの販売代理店のお三方にインタビューさせていただきました。TAJIMA床材の現地での採用傾向や評価、フィリピンの建築物などについて、ご紹介します。
今回取材にご協力いただいたのは…
Future Flooring Inc.ロイ チュアさん
マーニー チュアさん
カルティエ リーさん
まずはフィリピンの建築業界についてお聞きしました
──業界の現状や今後について聞かせてください
2023年までは投資が活発に行われていましたが、2024年はいくらか落ち着いてきている印象で、拡大傾向とは言えないかもしれません。しかし景気が悪いということはなく、建築業界においては高層ビルの建設が引き続き多く見込まれています。
──フィリピンで注目の建築物や施設について教えてください
マニラのビジネス街マカティの中心部にある高層オフィスビル「ズエリッグビル」や、同じくマニラ市内の巨大ショッピングモール「SMメガモール」などは、フィリピンでも注目すべき建築物、施設として挙げられます。また先の話になりますが、マカティ中心部を通る「アヤラアベニュー」では、世界的に著名なイギリスの建築家ノーマン・フォスター氏による新しい高層ビルの建築も予定されています。
■ズエリッグビル
2013年に完成。高さは160メートル。建物の環境性能評価システムLEED(Leadership in Energy & Environmental Design)において、フィリピンで初めてプラチナレベルの認証を得ました。
■SMメガモール
世界でも13番目に大きいショッピングモール。延床面積は474,000㎡(東京ドーム約10個分)。多数の店舗をはじめ、映画館やボウリング場、アイススケートリンク、イベントホールなどの施設を有します。
■アヤラアベニュー
通り沿いに多くの企業が集まっていることから「フィリピンのウォール街」と呼ばれています。8つのショッピングセンターで構成される「アヤラセンター」、アヤラコーポレーションやその関連会社が拠点を構える「アヤラトライアングル」など、多くのランドマークがエリア内に存在します。
つづいて、TAJIMAの床材についてお聞きしました。
──フィリピンではどのような床材メーカーが販売していますか?
フィリピン国内のメーカーや中国に工場をもつヨーロッパのメーカーが、ビニル床材を販売しています。フィリピンではセラミックタイルを使われることも多いですので、TAJIMAの床材は施工性と耐久性の面でバランスよくアピールしていくことが重要と考えています。
──TAJIMAの床材はどのような建物によく使われますか?
ラミネートタイルは商業施設や個人住宅などによく使われます。ビニル床シートはフィットネスジムや子ども向けの遊び場スペースなどにも使われたりします。カーペットタイルについては、フィリピンではあまりポピュラーではないのですが、オフィスや市庁舎などのように静音性が求められる場所で使われることがあります。
──TAJIMAの床材の良いところについて聞かせてください
TAJIMAの床材は品質がよく、耐久性などの面で優れている印象です。そうした前提があるなかで、木目柄タイルの「ウッドライン」シリーズは柄が豊富で、たくさんの選択肢から選ぶことができるのでいいですね。また石目柄タイルの「マティル」シリーズでは、609.6mm角や914.4mm角などの大判サイズが、高級感を演出できていいと思います。最近全品リニューアルされた置敷きタイルの「レイフラットタイルノーワックス」も、よりマットな質感になって、1,000mm角サイズもあり、とてもいい製品だと思います。
採用事例1:ショッピングモール内 腕時計店舗
先ほどご紹介したSMメガモール内にある、日本の腕時計メーカーの店舗。製品や什器にハードな印象があるなかで、落ち着きのあるオーク柄が床空間で柔らかな雰囲気を演出しています。
採用事例2:ショッピングモール内 ピアノ店舗
隣接する高級ホテルが経営するショッピングモール「シャングリラ・プラザ」内の、高品質ピアノメーカー店舗。床面は特徴的な白太の入ったナット柄で、ほどよい存在感と落ち着きのある床空間をつくり出しています。
採用事例3:ショッピングモール内 インテリアショップ
SMグループ傘下の会社が経営する高級路線のショッピングモール「ザ・ポディウム」内の、インテリア&雑貨ショップ。床面はおおらかな濃淡変化とラスティックな傷柄の入ったモルタル柄のタイル。914.4mm角の大判サイズで目地も少なく、製品である家具や雑貨をスタイリッシュに引き立てます。
採用事例4:オフィスタワー内 腕時計サービス店舗
アヤラアベニューのオフィスタワーにある、ブランド腕時計のサービス店舗。床面は大きな濃淡変化をもったライムストーン柄。やや大きめの609.6mm角サイズのタイルで、受付スペースをゆったりと品のある雰囲気で空間演出します。
フィリピン現地のショールームをご紹介
Future Flooring社はマニラ市内にTAJIMA床材のショールームを展開しながら販売活動を行っています。その様子をご紹介します。
フィリピンの建物の空間づくりも足元から支えるTAJIMA床材
今回はフィリピンの建築業界の動向やTAJIMA床材の採用傾向についてご紹介してきました。フィリピンはTAJIMA床材を販売している世界各国のなかでも、とくに多くの販売実績があります。都市の中心部で高層ビルや巨大施設の建設が続いており、今回のインタビューではその勢いのようなものも感じることができました。そうした勢いのなかで、これからもフィリピンの建物の床づくりにさらに貢献していければ幸いと考えています。
今回ご紹介した採用事例で使用されている床材
- タイル
ウッドライン Aサイズ
防汚/抗菌/木目柄
WBA-327
- タイル
ウッドライン Hサイズ
防汚/抗菌/木目柄
WBH-381
- タイル
マティル ロッソ Zサイズ
防汚/耐摩擦性重歩行/石目柄
MZR-702
- タイル
マティル Wサイズ
防汚/抗菌/石目柄
MBW-551
- 弊社担当より -田島ルーフィング 床材営業部 海外事業室 仲里 政彦7,000以上の島々に美しいビーチと豊かな自然が広がる国、フィリピン。加えて、人口は1億人を超え、平均年齢は24歳と若く活気のある国で、今後も高い経済成長が期待されています。当社の床材が、そんなフィリピンの成長を足元から支えていくことができれば幸いです。