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床材に使われる石目柄の種類や特長についてわかりやすくご紹介
空間に品格や落ち着きのある雰囲気をもたらす石目柄の床材。それらは石種や色味によってさまざまな表情をもち、与える印象も多種多様に変わります。また使われるのは自然のなかにある石目柄だけでなく、人の手が加わった陶磁器系のセラミック柄や人工のテラゾー柄も再び人気になっています。近年では石目柄に似た外観をもちつつシンプルでいろいろな空間に合わせやすいモルタル柄なども定番のひとつになっています。今回はこれら石目柄の種類や特長についてご紹介し、後半ではいろいろな使い方についても事例とともに見ていきます。まずは石種から見てみましょう。
石種 ①大理石 ②ライムストーン
大理石は結晶化した石灰岩の通称です。地面の下で圧力や熱によって変性作用を受け、結晶化する過程での不純物や成分の違いによってさまざまな色と柄を現します。今でも定番はビアンコカララ、アジャックスなどの白大理石です。
ライムストーンも石灰岩ですが、泥や砂が海や湖の底に溜まって固まった堆積岩と呼ばれるものです。変性作用がない分、色はベージュ系のものが主体です。柄も落ち着いたものが多いです。
石種 ③御影石 ④スレート
大理石と並んで代表的な天然石といえる御影石は、花崗岩の通称です。大理石やライムストーンに比べて硬度が高く頑強なため、外壁などに使われますが、内装床で使用するシーンはあまり多くありません。細かい粒状のものが多く、柄は比較的単調です。
スレートは粘板岩の通称で、国産では玄昌石などが有名です。圧縮され変性したことから、層状に剥がれる特性があります。色は黒が多く、層状に剥がれた割肌をそのまま仕上げとすることが多いです。
その他 ⑤セラミック ⑥モルタル ⑦テラゾー
天然石ではありませんが、セラミックやテラゾーなどの人造石や、モルタルなどは表現が多様化して使用される機会が増えています。特にモルタルは近年では定番化してスタンダードな選択肢として定着しています。
異素材を組み合わせる「マテリアルミックス」の概念に注目。人気のモルタル柄をメインにいくつかの事例をご紹介。
モルタル意匠がここまで市場に定着した理由はさまざまあると思いますが、ひとつは空間の「背景」としてちょうどいい存在感であった点があげられます。無機質でありながらどこか温かみも感じさせ、いろいろな異素材と違和感なく調和する点が、モルタル柄の魅力です。最近では、別々の素材を組み合わせて使うことで互いの素材の良さを際立たせる手法として「マテリアルミックス」という言葉も聞かれます。TAJIMA床材の施工事例とともに、その組み合わせをいくつか見てみましょう。
モルタル柄×カーペットタイル
今オフィス空間では、自由なコミュニケーションを取れるエリアが増えています。従来の執務エリアや会議室エリアと空間的なメリハリを付けるうえでも、カーペットタイルメインの既存部から部分的にモルタル柄に切り替える手法です。空間と合わせて気持ちの切り替えも同時に促します。
テラゾー柄×木目柄
モルタル意匠はたしかに使い勝手のよいキャラクターですが、ややカジュアルな印象も強くなります。もう少しカジュアルさを抑えたいシーンで重宝するのがテラゾー柄です。最近トレンドとなっているマテリアルでもあります。色味を抑えた白~グレー系のテラゾー柄であれば、木目柄をはじめとしてさまざまな素材とも組み合わせやすくなります。
デニム柄×モルタル柄
少し変わり種になりますが、デニム柄を採用した床材とモルタル柄と組みわせた事例です。「デニムフロア」は本物のデニム生地を貼り付けた置敷きタイルです。時間経過とともにデニム自体がエイジングし、使い込まれた風合いが増していくのが特長で、同じく使い込まれた木目の風合いとも好相性です。モルタル柄も介在させつつ、それぞれの素材の違いを互いに引き立たせて見せることができます。
多種多様な石種や色味、使い方から選べるのが石目柄の魅力
石目柄の種類はじつに豊富で、その表情もそれぞれに異なります。空間の目的や利用者の層に合わせて、さまざまな空間作りに取り入れることができるでしょう。TAJIMAでも高意匠のビニル床タイル「マティル」シリーズにおいて、魅力的な石目柄の床材をたくさん取り揃えています。石目柄の床材をご検討の際は、ぜひご覧いただきたいと思います。