TAJIMA FLOOR(田島の床材)

田島ルーフィング株式会社

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[床のユニバーサルデザイン] だれもが使いやすい床づくり 〜明度差や輝度比による床の視認性

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建物を利用するすべての方に、快適に、安心して、「いごこち」よくすごしていただきたい。
これが床材メーカーであるTAJIMA の開発コンセプトです。
TAJIMAでは、一見不都合がないように見えても配慮が必要な方にとっては障壁になり得るものを「見えにくいバリア」と定義し、
建物の設計やデザインにおいてこの「見えにくいバリア」を取りのぞくお手伝いをしたいと考えています。

このシリーズでは、こうしたユニバーサルデザインの視点を取り入れた床づくりに役立つ情報をご提供していきます。
第2回の今回は「明度差や輝度比による床の視認性」についてご説明します。

UD /ユニバーサルデザインとは?
年齢や性別、障がいの有無、言語や文化などの違いを問わず、だれもが利用できることを目指したデザイン・設計のことです。

輝度比の違いを利用して誘導の視認性を高める

前回は視覚障がい者誘導用ブロックの概要について説明しましたが、建物を利用する方のユーザビリティを向上させる方法はほかにもいろいろあります。今回は輝度比や明度差といった色の見え方の違いを利用する手法に注目してみましょう。
「輝度」とは簡単に言うと対象を見たときの明るさの量で、「輝度比」は「明るい方の輝度÷暗い方の輝度」で算出できる、対象とその周辺の明るさの違いの程度を示す指標です。
「明度」は色の明るさや暗さの度合いを示し、欧米には「LRV(Light Reflectance Value)」という規格値があります。
これらを床づくりやインテリアにどう生かすかを見てみます。

まず、前回説明した視覚障がい者誘導用ブロックを例に見ていきましょう。
誘導用ブロックによる誘導を必要とするのは、全盲の方だけではありません。ある程度の視機能が残っている方や高齢で視力が低下している方は、誘導用ブロックと周囲の床材の「輝度」の差によるコントラストで誘導路を認識することができます。
トップの画像では濃いグレーの床材に薄いグレーの誘導用ブロックが敷設されています。誘導用ブロックの突起による検知性に加えて、輝度の差によってより明確に誘導路を認識できることがおわかりいただけるかと思います。
誘導用ブロックにはさまざまな色の製品があるので、床材と誘導用ブロックの輝度比を考慮しながら選ぶとより誘導用ブロックの効果を生かすことができます。一般に誘導用ブロックはベースの床材に対し、輝度比2.0 以上を確保することが弱視者にとっても認識しやすく、好ましいとされています。上の画像では輝度比は2.62となっています。
ちなみに、日本では床材選びにおいて後述する明度差(LRV)よりも輝度比が用いられることが多くなっています。

輝度比の違いを利用して誘導の視認性を高める

つぎに「明度」について見てみます。
「色相、明度、彩度」という色の三属性のうち、色の反射率に関係するのが「明度」です。明度は高いほど明るくなり、逆に低いほど色が暗くなります。この明度の差を利用すると視認性を高めることができ、床の貼り分けによる誘導などに生かすことができます。
この考え方は床以外の部分にも生かせます。たとえば床と壁に明度差をつけることで空間が把握しやすくなり、壁とドアに明度差をつければ出入り口の位置がより明確になります。ドアノブを明度差で認識しやすくすれば、利用者にとってより使いやすいドアにすることができます。
この明度差は、欧米では「LRV」という規格値で表されています。「LRV」はブリティッシュスタンダートというイギリスの規格で、日本でいうところのJIS のようなものです。欧州では汎用的な規格となっているので、輸入床材のカタログなどで目にしたことがあるかもしれません。ブリティッシュスタンダードによると20%の明度差があると識別しやすくなるとされています。

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輝度比や明度差を活用したい場合はご相談ください

TAJIMA では、自社製品のすべてのカラーにLRV や輝度比を設定しています。床材によるLRVや輝度比を生かした視認性の高い誘導や、貼り分けによるサインなどをご利用になりたい場合は、ぜひお問い合わせください。
よく言われるように空間は六面体です。床と床の関係だけでなく、壁面と床面とのバランスや什器のカラーを前提としたご相談など、視認性の高いデザインや誘導によって安全性の高い空間づくりのお手伝いをすることができます。ぜひお気軽にお問い合せください。

ユニバーサルデザインを生かした床づくりにTAJIMAの冊子や製品をご活用ください

このようにだれもが使いやすい床づくりのノウハウは、TAJIMAの冊子「見えにくいバリアを取りのぞくために」でもっとくわしくご紹介しています。輝度比や明度についても解説していますので、設計やフロアプランの際にはぜひ参考にしてください。

●冊子 床のユニバーサルデザイン「見えにくいバリアを取りのぞくために」 デジタルカタログはこちら

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