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田島ルーフィング株式会社

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[色のコミュニケーションを考える]カラーコミュニケーションを豊かにする、まったく新しい色名と色の地図

より豊かな色のコミュニケーションのために、TAJIMAは日本色彩研究所(※)との共同研究により新しいシステムを生み出しました。それが独自の色名、色の地図、インテリアに展開するためのデジタルツールからなる「UDカラーネーム」です。

この取り組みは、ひとりのお客様の「色の区別がしづらく、床材やインテリアの色についての打ち合わせが難しい」という言葉から始まりました。この体験をきっかけに、色の認識が異なる人同士をつなぐものが作れないだろうか、と新たな検討がスタートしたのです。

これまでに3回にわたって「色のコミュニケーションを考える」というシリーズで「UDカラーネーム」の取り組みについて紹介記事を掲載してきました。
ここでは、これまでの取り組みとUDカラーネームのこれからについてご紹介します。

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※「UD」:ユニバーサルデザイン(Universal Design)の略。年齢や性別、文化、身体の状況など人々が持つさまざまな特性の違いにかかわらず、だれもが利用しやすく、暮らしやすい社会とするための仕組みやサービスを提供するという考え方。
※「一般財団法人日本色彩研究所」:日本で唯一の色彩に関する総合的な研究機関。
公式サイト:https://www.jcri.jp

意外とひと筋縄ではいかない色にまつわるコミュニケーション

色にまつわるコミュニケーションってなんだろう?と思った方は下のイラストを見てください。色に関係した意思の疎通は、日常でもビジネスの場でも数多く行われていることがわかると思います。
たとえば設計者やデザイナーなど、日ごろから色に関係した仕事をしている人同士であれば、あまり聞き慣れない色の名前でもイメージを共有できます。ひょっとすると日塗工やDIC(※)の色番号だけで意思の疎通がはかれるかもしれません。
ところが、そうした色の専門家以外の人にとって、色にまつわるコミュニケーションはひと筋縄ではいかない面があります。

●色名が共有できていない
たとえば、孫に「セルリアンブルーのパーカーが欲しい」とおねだりをされて、すぐに具体的な色がイメージできる高齢の方はあまり多くないでしょう。

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●色名の解釈の違いによるすれ違い
こうした話はビジネスの場でも起こり得ます。「こんどのオフィスは緑系がいい」という言葉について、お施主さまは「若葉のイメージで明るいハツラツとした空間にしたい」と考えていたところ、流行に敏感なデザイナーは、「流行のマットなカラーが落ち着いた感じでいいかな。苔っぽい雰囲気もいいかも」とイメージを膨らませるかもしれません。

●色の見え方の違い
〜色弱の方〜
日本には男性で20人に1人、女性で500人に1人、合計で約300万人以上の特定の色が区別しにくい方がいます。

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※画像はシミュレーションであり、すべての色弱の方がこのように見えているわけではありません。

〜高齢の方〜
高齢の方は老化に伴って色の見え方も変わってくると言われています。総務省の発表によると、2040年には65歳以上の方が全人口の35.3%に達するという超高齢社会の日本では、これも無視できる話ではありません。

TAJIMAは、こうした色についての知識や解釈の違いが産む相違、ハンディキャップを超えて、だれとでも簡単に色情報を共有し、豊かなカラーコミュニケーションを育むためのツールとして「UDカラーネーム」を考案しました。
次にその柱となる3つのツールである「UDカラーネーム」、「UDカラーマップ」、「t-Plans」について説明します。

※日塗工:一般社団法人日本塗料工業会。同会の塗料用標準色が建築業界をはじめ広く認知されています。
※DIC:DIC(ディーアイシー)株式会社(旧大日本インキ化学工業株式会社)。同社の色見本帳であるDICカラーガイドに記載された色番号は、デザイン、印刷業界をはじめ広く認知されています。

「UDカラーネーム」〜簡単な言葉の組み合わせで新しい色名を作りました

最初に取り組んだのが、色を体系的に表すルールをつくることでした。
さまざまな色覚の方への聴き取り調査や適切な測色法、色名区分の確認などを経て、誰もがイメージしやすい185種類の新しい色の名前を作りました。これが「UDカラーネーム」です。

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色の調子、色みの偏り、基本色名という3つの簡単な単語を組み合わせることで成り立つ、体系的な色名となっています。

そして、TAIIMAは3000種以上ある製品のすべてにこの色名を設定しました。UDカラーネームに対応する製品を検索することもできますし、機能面から選んだ製品がどの色名に当てはまるのか検索することもできます。ぜひご活用ください。

製品名や色から逆引きができます。
・希望の色から製品を探したい・・・UDカラーネーム順のリスト >
・製品のUDカラーネームを確認したい・・・製品別のUDカラーネームリスト >

「UDカラーマップ」〜視覚的、体系的に色情報を共有できる色の地図

続いて色を体系的に並べた色の地図、「UDカラーマップ」を開発しました。
このマップを利用すれば、どのような色の見え方のタイプの方でも、色の検討や選択をしやすくなるという便利なツールです。

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たとえば、自分で色を探すときの案内図になるほか、色の見え方が異なる人同士でも、色の位置とそこに記載されたUDカラーネームをいっしょに見ることで、色についてのコミュニケーションが取りやすくなります。

UDカラーマップでは、赤や青といった基本的な色のグループを19ブロックに分け、各ブロック内に中分類として185マスの色が並んでいます。そこにはUDカラーネームとその代表色がいっしょに並べられているので、色と色名とを同時に確認しながら製品色を検討できるのが大きなメリットです。

たとえばGoogleMapを見るときに、日本地図全体から拡大していくと自分のいる街の路地の詳細まで見られるのと同様に、UDカラーマップもまずは全体の19ブロックから始まり、185マスを経由して、さまざまな色名につながっていくイメージです。
商品の色名が増えるなか、185マスの中間地点を設けたことで、その先に広がるより多彩な色名について考えるきっかけになればと思っています。

・UDカラーマップのダウンロード・・・UDカラーマップ >

「t-Plans」〜UDカラーネームで検索でき、フロアプランもできるデジタルツール

 
TAJIMAの床材を利用して簡単にフロアプランを展開できるデジタルツールとして運用していたものを、UDカラーネームによる検索を可能にし、完全対応させました。

〜使い方の一例〜
1 色名で検索
2 該当する床材を選択
3 貼り方を指定
4 フロアプランが完成

UDカラーネームにおける3属性の色名で色を検索すると、TAJIMAの床材全製品から該当するカラーの床材が抽出されます。抽出された床材からお好みの製品を選び、貼り方を指定するとフロアプランが展開されるという仕組みです。
タイル、シート、カーペットなどの製品カテゴリーを横断しているので、色を基準に検索できる点がポイントです。

なお、このデジタルツールはまだまだ発展中です。
今後は、「ゴージャス」や「シック」など、空間のイメージを表す言葉を入力すれば、自動的にそのイメージのフロアプランができるといったより使いやすいツールにすることを目指しています。

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*t-Plansはただいま限定公開中です。
ご興味のある方は、お近くの支店・営業所までお問い合わせください。

3つのツールが色のコミュニケーションをふくらませます

色というと、赤や青といった大きな枠組みもあれば、人がやっと区別できるような微細な感覚の世界もあります。当然、色にまつわるコミュニケーションにおいても、シーンによってその深度が異なることでしょう。UDカラーネームやUDカラーマップは、色の大きな枠と微細な違いの間の部分、中間の橋渡し役としてご利用いただくと、色にまつわるコミュニケーションをより豊かにふくらませることができるのではないかと考えています。

また、「誰一人取り残さないこと」を標榜しているSDGsや、東京都などが普及・推進している「カラーユニバーサルデザイン」などの考え方を実践するためのツールとしても有効に活用いただけるのではないかと思います。

将来はオープンツールとしてさまざまな企業に使ってもらいたい

UDカラーネームは生まれたばかり。まだまだブラッシュアップしていく余地があると考えています。
たとえば、より便利なツールとするために、UDカラーマップをデジタルマップとして進化させることなども検討しています。
地図上の任意の色をクリックすればその色のグループの製品がリストアップされ、色や色の名前から当社の製品が探しやすくなるといったシステムです。

床材選びにおけるカラーコミュニケーションツールとして生まれたUDカラーネームですが、さらにその先の展望としては、他の企業様にもこのシステムを活用してもらえるようなオープンツールとして公開し、さまざまな製品やサービスでもUDカラーネームをご利用いただけるような環境を作っていきたいと考えています。
そうすることで、色弱の方や高齢の方でも安心して、そして自ら色を選べるような環境が広がっていくのではないでしょうか。
カラーコミュニケーションのためのサポートツールとして、だれもが安心感を持って色にまつわるコミュニケーションができる、そんな社会の一助になることを目指していきます。

 
UDカラーネーム一覧を公開しています

TAJIMAの床材は、全ての製品にUDカラーネームがついています。
現在、全製品のUDカラーネームの情報を公開しています。ぜひダウンロードしてご活用ください

UDカラーネームの参照とダウンロードはこちらから

UDカラーネームをベースとした新たなツールを開発中です
UDカラーマップ

UDカラーネームと色の対応をまとめた「色の地図」。
色の見え方が異なる人同士でもこのマップで色選び・色の検討ができます。
▸ UDカラーマップ

UDカラーネーム一覧

TAJIMAの床材全製品についてUDカラーネームを参照いただけます。
▸ UDカラーネーム順  ▸ 製品別

\\ただいま準備中//

WEBサイト:製品情報ページでUDカラーネームをご確認いただけるようになります。
t-Plans UD:色弱の方と一般の人との色の見え方を橋渡しするためのシミュレーションツールです。
*t-Plans UDは現在限定公開中です。ご興味のある方は、お近くの支店・営業所までお問い合わせください。

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