令和2年・中央校舎の施工完了状況(東校舎は令和3年に着工)
蓮田市の学校教育施設(小学校・中学校)は、市が保有する公共施設全体の約6割を占め、そのうち半数以上が築40年を経過しており、今後更新時期を迎えていました。このような中で、学校教育施設の老朽化や多様化する教育環境に対応するため、長期的な視点から施設の改修などを計画的に行い、今後の更新費用の縮減や予算の平準化を図っていく必要が生じてきました。
■(国)平成25年(2013年)11月「インフラ長寿命化基本計画」
■(文科省・地方公共団体)平成27年(2015年)3月「文部科学省インフラ長寿命化計画」
追って自治体の計画策定を支援するため、下記を作成。
→ 平成27年(2015年)4月「学校施設の長寿命化計画策定に係る手引」
→ 平成29年(2017年)3月「学校施設の長寿命化計画策定に係る解説書」
以上を背景に、「蓮田市立小中学校施設長寿命化計画」を策定。
学校施設の老朽化状況等を把握した上で、学校施設としてあるべき姿を検討し、これに伴う中長期的な更新・維持管理費、さらには学校施設運営全体におけるトータルコストの縮減及び予算の平準化を図ることを目的としています。
「学校施設の長寿命化計画策定に係る解説書」をもとに、構造体の健全性の評価及び構造躯体以外の劣化状況等の評価を実施し、長寿命化と通常の改修工事に区分、且つ、工事の優先順位付けを実施。これに基づき、まずは黒浜中学校を着手することとなりました。
■スケジュール
平成28年度に黒浜中学校を対象と定め、平成29年度に耐力度調査を実施。その結果、改築ではなく長寿命化改修工事が妥当であると判断されました。これに基づき、平成30年度に設計委託、令和元年12月に工事発注となりました。
■申請~交付の流れ
長寿命化改良事業の申請は埼玉県に対し年度毎に建築計画を提出、翌年度に補助金交付決定、工事完了後に補助金実績報告を行い、交付金受領となる。
■国庫補助金の交付 ※学校施設環境改善交付金
実工事単価と国が定める改築単価×60%のうち、低い方の単価を補助単価とし、これに対し交付金算定割合33.3%分が補助となり、補助単価ベースの残り66.7%のうち40%が地方税制措置、残りの26.7%と補助金額と実工事費の差額分が市の実質負担となっています。
交付要件:工事実施後30年間は使用するものとする。
■工事計画
・工事の順番は、まずは中央校舎の工事を行い、完了後、東校舎の工事を進める。
・工事に際しては、児童生徒の学習環境を継続するため、西校舎を移動先として活用。
■長寿命化改修工事にあたり行った工事内容
既存塗膜、一部モルタル層を撤去の上、躯体の長寿命化に向け、亜硝酸リチウムを活用したリバンプ工法で施工実施。亜硝酸リチウム補修下地に適合したリバンプコートで仕上げています。
足場養生(既存塗膜撤去時はパネル式、躯体補修~仕上工事の際はメッシュシートにて施工)
既存のアスファルト防水+押えコンクリートを撤去し、断熱+高耐久アスファルト防水で施工(耐用年数45年仕様)。屋上の軽量化も実現しています。
新規防水施工前(既存アスファルト防水層と押えコンクリートを撤去)
下地処理を簡略化したアスファルトパネル
両面粘着の防湿用ルーフィング
断熱材の貼り付け、ルーフィングの施工
保護塗料塗布~施工完了
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