当社では企業活動のさまざまな場面で、循環型社会の実現に向け、常に独自技術を磨き、努力を積み重ねています。商品や工法の開発段階から、製造、物流、施工、使用、廃棄・再利用まで、具体的な取り組みの一部を紹介します。循環型社会の構築に応えていくことが、当社の大きな使命であると考えています。
JISで定められている測定方法では、1m²の面積の建材から一時間あたりに、どのくらいのVOCが放散されているのかが判ります。
一方、厚生労働省や文部科学省が制定している指針値は室内濃度ですので、放散速度を濃度に換算する必要があります。
この濃度換算は、放散速度と部屋の容積、換気、施工面積で決まりますが、インテリアフロア工業会では簡便な室内空間モデルとして、デンマーク方式(部屋容積17.5m³、換気回数0.5回、仕上げ材および建具を含む面積44.4m²)を採用しております。例えば、トルエンの室内濃度指針値は260μg/m³ですので、この指針値を超えない為の放散速度は、以下の式で求まります。
以下、他の対象物質も同様に計算した結果が下表となります。
※1 試験方法:JIS A 1901「小形チャンバー法」・試験体16.5cm角2枚(L=2.2[m²/m³])・試験条件28˚C、RH50%・換気回数0.5[/hr]、7日目
※2 ND=検出せず(定量下限値未満)
床材の実測放散速度を室内濃度に換算する際には、以下の換算式に依っています。
C:室内濃度[μg/m³]、L:建材(仕上げ材)の負荷率[m²/m³]、n:換気回数[/hr]、E:放散速度[μg/m²・hr]
C=(L/n)×E
L=仕上げ材総面積/部屋容積=44.4/17.5=2.537[m²/m³]
n=0.5[/hr]を代入すると、C=5.074E
従って、放散速度の5倍が室内濃度の目安となります。
また、仮に床材のみ考慮すれば良い場合は、
L=床面積/部屋容積=7/17.5=0.4[m²/m³]
n=0.5[/hr]を代入し、C=0.8Eとなり、放散速度の0.8倍が室内濃度の目安となります。
下記商品は、通常の商品がVOC対策品となっているものです。その他の特注対応商品もありますので、詳しくは支店・営業所までお問い合わせください。
当社における過去のアスベスト含有製品の製造状況は、以下の通りです。
※1 当初輸入していたクッションフロアのみ該当し、国産化したGPフロアにはアスベストは一切使用しておりません。
※2 2007年9月まで販売していた同名の接着剤(アクリルエマルション系)とは異なる商品です。
・現在販売している全ての製品について、アスベストは一切使用しておりません。
・歴代ソフト巾木には石綿を一切使用しておりません。
・表にある通り、当時使用していたアスベストの種類は全て白石綿です。
・かつてアスベストを使用していた床材及び接着剤は全て“非飛散性アスベスト含有建材”に該当します。
従いまして日常の使用において大量に飛散する恐れは無いと考えられております。
ただし、建物の解体や床材の撤去についてはこの限りではありません。
気中への飛散防止のための処置として湿潤させるなど厚生労働省「石綿障害予防規則(分類レベル3)」に準じた適正な対処を実施する必要があります。